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2025/11/21

Sarry's notes #4.動物の医療費をめぐる世界と日本の現実

Sarry's notes #4.動物の医療費をめぐる世界と日本の現実

ペットの体調が悪いとき、飼い主として一番に思うのは「この子が少しでも楽になりますように」ということだと思います
我が家の猫たちは、自然療法のひとつであるホモトキシコロジーでも体調管理をしています

効果を実感している反面、日本では認められていない医療のためすべて実費、そして負担がとても大きいという現実があります‥…
「本当はもっとしてあげたいのに…」
これは、どのご家庭でも共通する、深い悩みではないでしょうか

こうした想いから「動物の医療費って、世界ではどう扱われているんだろう?」と調べてみました🔍

 

■ 日本では動物の医療費は“完全に自己負担”

日本の税制では、動物は法律上「物」として扱われています
そのため、動物病院で払う医療費は 医療費控除の対象外
どれだけ家族同然の存在でも、人の医療費のような税的支援はありません

もちろん自治体によっては、TNR への補助金や譲渡後の一部費用支援などはあります
ただ、一般的な家庭のペット医療費が軽減される仕組みはほとんど存在しません

■ 海外ではどこまで進んでいるの?

結論から言うと、
「一般のペット医療費を控除できる国」は、実はほとんどありません

ただし、いくつかの国に興味深い流れがありました!

● スペイン(一部の自治州) 🇪🇸

2022年に「動物は感情を持つ存在」と法律で明確に位置づけたのをきっかけに、
アンダルシア州やムルシア州では

**獣医費用の30%(上限100ユーロ)**を所得税から控除
という制度を開始
“税制の面から動物を家族として認める”非常に珍しい例だそうです

教会の建物

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● アメリカ・カナダ・イギリス 🇺🇸🇨🇦🇬🇧

一般ペットは控除されませんが、

・盲導犬・聴導犬

・精神疾患の補助をする犬
など 人を助けるサービスアニマルの医療費は控除対象
つまり、「人の医療の一部」として扱う特別な枠組みです

犬と写真を撮る男性

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● フランス 🇫🇷

ニュースで注目されましたが、ペットショップでの犬猫の生体販売を段階的に禁止
動物福祉のレベルは非常に高い一方、医療費控除については日本と同じく認められていません
“動物を守る制度進化” と “税制の変化” は別軸という典型的な例です

■ 動物福祉と税制は、必ずしも同じ方向に進まない

これが今回わかった一番のポイントでした

・福祉制度・譲渡制度・生体販売の規制…は先進国並みに進む国も
・でも税制は保守的で医療費控除は認めない

というケースが、世界ではむしろ普通のようです

だからこそ、スペインのように税制で前進した地域は“例外的な成功例”とも言えるのかもしれません

■ では、動物と暮らす私たちにできることは?

医療費控除の問題はすぐには変わりません
でも、私たちにできる行動はあるはずです

① 信頼できる情報と療法を選ぶ

動物医療は幅が広く、自然療法・西洋医学・統合医療など選択肢も増えています
まずは「自分の子に本当に合うもの」を見極めることが支えになります

② 予防医療を重視する

早期発見・早期ケアは結果、全体医療費を大きく減らし、動物の苦痛も減らします
定期検診・口腔ケア・環境改善を日常的に

③ 地域や自治体のサポートを活用する🏘

(意外と知られていない)TNR補助、譲渡後の支援、避妊去勢助成金などの制度を見逃さない

④ 正しい知識を発信し、社会の意識を動かす

今回こうして調べてみて感じましたが、意識が変われば制度が変わる下地になるんだと思います
私たち一人ひとりが「動物を家族として扱ってほしい」という声を届けることが、未来の法改正につながる筈です!

 

動物の医療費は、誰にとっても決して他人事ではありません🏥
「この子のためにしてあげたい」という気持ちと、「でも経済的に限界がある」という葛藤は、多くの家族が抱えているものだと思います

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だからこそ、
世界の状況を知ること、
日本の現実を見つめること、
そして私たちができることを積み重ねることが、
動物たちがより安心して暮らせる未来をつくっていくのだと思います🐾